一般社団法人ヤマトグループ総合研究所 懸賞論文募集

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2019年 受賞作品発表!

総数

475

件ものご応募をいただきました!

ごあいさつ

ヤマトグループ総合研究所は、ヤマトグループの創業100周年事業の一環として創設され、今年度より本格稼働を開始いたしました。この新たなスタートにあたって、より多くの方にヤマトグループ総合研究所を知っていただき、一緒に未来を切り開いていきたいという想いから取り組んだのが、懸賞論文募集企画です。
おかげさまで、学術論文部門48件、アイデア部門427件という予想を大きく上回るご応募をいただくことができ、大変感謝しております。それらの中から選ばれた受賞作品は、いずれも「物流の未来を考える」というテーマにふさわしい学術論文やアイデアであり、これからの我々のチャレンジにつながるヒントに溢れた力作でした。
受賞されたみなさんに、心よりお祝い申し上げます。

今、世界中が政治的にも経済的にも、新たなレジーム作りの大きなうねりの中にあります。そして、募集時点では考えもしなかった新型コロナウイルスによるパンデミックが、その流れを加速させるであろうことに疑いようはありません。
まさに、あらゆる領域でパラダイムシフトが起こり、新しい時代が訪れようとしているのです。その中で、社会にとって欠かせないインフラである物流の大胆な変革は、喫緊の課題です。
この度の企画をきっかけとして、デジタル時代に求められる物流のニューノーマルを、みなさんと共に創っていければと考えております。

一般社団法人ヤマトグループ総合研究所

理事長

木川 眞

2020年5月21日 新型コロナウイルス感染拡大を受け、当社初のオンライン表彰式を実施し、

全国から受賞者のみなさんにご参加いただきました。

第1回 学術論文部門

テーマ 物流×社会課題×〇〇

学術論文部門 総評

審査員長

慶應義塾大学 総合政策学部 教授

國領 二郎

審査を行うにあたって、すべての作品に共通して嬉しく感じたことがあります。 それは、論文執筆されたみなさんが、社会全体の課題において物流を非常に重要なものとして捉え、その改革によって課題解決していこうという想いをお持ちであったことです。 みなさんの執筆にあたる強い志とご努力に敬意を表します。

学術論文部門の審査においては、具体的に社会にとって良いことをどのように実現していくかという論理性や、エビデンスをきちんと表現できているものを評価しました。 また、テクノロジーをどのように活用するかだけでなく、解決すべき社会課題の大きさをどのように捉えているかという点も重視しました。 さらには社会全体として持続可能性(サステナビリティ)が重要になる中で、今ある物流システムに何が足りなくて、具体的にどのように対応すべきかを検討した作品を受賞作とさせていただきました。

今後、新型コロナウイルスの感染拡大をきっかけとして浮き彫りとなった社会の様々な矛盾点をしっかり解決していくことが、日本ひいては世界の未来につながっていくはずです。 論文執筆をされたみなさんのような、非常に深く、革新的なことを考えた方に、ぜひ未来を創っていっていただきたいと思っております。

学術論文部門

最優秀賞

新潟公務員法律専門学校行政論ゼミ

伊藤 詩音 伊部 亮太 髙橋 明日香

商品(モノ)が語る「モノガタリ」が流通を変える

— サスティナブルな市場経済を創る流通可視化の可能性 —

エシカル消費は人の心の根幹である道徳心に価値を見出した消費形態である。しかし、道徳的に正しい消費か簡単に知ることが出来ない。 それが起きる場所が生活圏から離れているため、目にする機会がないからだ。流通経路を確認する場、生産者の思いを伝える場、消費者の思いを伝える場。 そのような場があれば道徳的な消費は自然と広がる。この思いの乖離を結びつける流通の新しい形が出来たら、消費者たちの商品選択に劇的な変化をもたらすと考える。
受賞者コメント

私たちは現在の物流が、誰かの生活の犠牲の上に成り立つ一部が利益を得るシステムならば、そのようなことがあってはならないという想いから、論文を執筆しました。 それは理想論かもしれません。しかし、多くの人の幸せを実現するうえで、現在の素晴らしい技術と物流は、物と人、そこから人と人をつなぐひとつの「光」になる可能性があると考えています。(伊藤)

  • 伊藤 詩音さん
  • 伊部 亮太さん
  • 髙橋 明日香さん
審査員会より

エシカル消費という次世代の視点を切り口に、トレーサビリティをモノガタリの文脈で整理しており、読ませる魅力のある論文だと言えます。 ブロックチェーンを活用した流通の可視化を目指すという解決策の具体化含め、さらに深堀していただきたいテーマであり、期待を込めて選出いたしました。

学術論文部門

優秀賞

ヤマトロジスティクス株式会社

加藤 隆広

世界が驚く物流「MWRロジスティクス」

— 物流×労働力の不足×AI —

日本の物流企業は、暗黙知を形式知に転換するという日本企業の伝統的なマネジメントを実施できていないのではないかという仮説に基づき検討した。 その結果、顧客との接点を持ち、顧客からの信頼を得ているドライバーの暗黙知(知識、技能、資格、人間性)と、顧客情報をAIに取り込み、 ドライバーと顧客をマッチングさせ、輸送の際に顧客にM・W・R(士気・福祉・休養)を与えるという「MWRロジスティクス」を実現することが、 現代の労働力不足問題を解消する一助となるのではないかという結論に至った。
受賞者コメント
  • 加藤 隆広さん

長年関わっているロジスティクス事業の社会的意義を捉え直したいという想いと、 物流業界全体がこのまま進んでいいのかという危機感から論文執筆し、結果として自分自身を見直す有意義な機会となりました。

共愛学園前橋国際大学 村山ゼミナール

岡 美紗子 藤井 陸 富山 実佐子

規格外農作物の廃棄問題とその解決策の提案

— 仮想スーパーやおねこ実現に向けて —

食品廃棄問題のうち規格外農作物に着目し、 「物流」と「スーパー」を掛け合わせて「規格外農作物」の廃棄問題を解消・活用する新たなスキーム「仮想スーパーやおねこ」を提案する。 通常配送のトラックが、農家から出た規格外農作物を回収し、個人経営飲食店や施設へお届けするという新たなモノの流れを生み出す「やおねこ」により、 地産地消、トラックの積載効率低下問題の解消、農家の収入増加、そして規格外農作物の廃棄量の削減によるSDGsへの取り組みに貢献することができると考えており、 今の社会に必要なスキームであると自負している。
受賞者コメント
  • 岡 美紗子さん

私たちは3名で楽しみながら議論を発展させ、論文を完成させました。 また、ゼミのメンバーや、村山先生の指導によって受賞できたこと、大変感謝しています。(岡)

  • 藤井 陸さん
  • 富山 実佐子さん

学術論文部門

審査員長特別賞

株式会社野村総合研究所 日下 瑞貴  ヤマトホールディングス株式会社 金 度亨

Physical Internetによる物流課題の解決

— Physical Internetの思想と目指すべき方向性について —

本論文は、広範なポテンシャルをもつPhysical Internetの全体像とその目指すべき方向性ついて一定の見解を示し、 今後多くの専門家・実務家を巻き込んだ共同研究のきっかけとなることを目指している。
  • 日下 瑞貴さん
  • 金 度亨さん

100周年記念 アイデア部門

テーマ 物流のSEED(たね)

アイデア部門 総評

審査委員長

東京理科大学 教授

ロバートアランフェルドマン

今回、たくさんお寄せいただいたアイデアに共通していたのは「どうやって希少資源を配分するか」と「技術革新」という視点でした。 技術革新が進み資源価値やビジネスが変わっていく中で、どのように工夫していくかということを問題にしていく際、物流もまた考えるべき対象となります。

今、世界はコロナ危機をむかえています。 経済分析の観点としてCRIC(Crisis(危機)、Response(反応)、Improvement(改善)、Complacency(怠慢))というサイクルを考えたとき、 抜け出すためには「危機が襲った時にどうするかを考えておくこと」が重要です。 まさにみなさんのアイデアはこれであり、今回の募集は図らずも適切な時期に行われたことになります。ただし、アイデアだけでは世の中は動きません。 努力・粘り強さ、とにかく実現しようという強い意志が大切です。 すなわちイノベーションです。50年前までのイノベーションは、教育から科学、工学から発明、そしてビジネスが社会を変える、という駅伝のように波及していくものでした。 しかし、今はすべての段階がコミュニケーションをとっていないと良いものは生まれません。学者がビジネスについて、発明者が教育について、それぞれが相互的に関わることが必要なのです。 今回のアイデア募集には様々な立場の方が参加し、互いに刺激しあっていた点がよかったと言えます。

最後に、先日明治神宮で引いたおみくじにあった、明治天皇の和歌をご紹介します。 「折(おり)にふれて 世の中の人におくれをとりぬべし すすまむときに進まざりせば」 これからの社会を考えるうえで、みなさんがアイデアを出し、ビジネスを通して世の中を良くしようという姿勢に、大いに期待しています。

アイデア部門

最優秀賞

山本 魁

自動運転技術を利用した駐車場における

物流システムの提案 e-conect

駐車場を拠点とした自動運転技術による物流システム「e-conect」とは、IoTとスマートフォンによる物流の最適化を図った近未来の配達システムだ。 運送企業が所持する専用の小型自動車が、自動運転により荷物を取引先の駐車場まで配送するparking to parkingの関係性を有するものであり、循環を基調とした持続可能な物流システムである。
  • 山本 魁さん
受賞者コメント

自分のアイデアがこのような形で評価いただいたことは大変嬉しく、大きな自信になりました。 今回提案したアイデアが近い将来に、物流業界が抱える再配達やドライバーの人手不足といった課題を解決するための突破口になることを願っています。

審査員会より

あまり指摘されてこなかった、駐車場の過剰供給を活用するという切り口に新しさがあります。 また、まだまだ一般道では実現が難しい自動運転を、特定条件下でテストしていくのに合ったアイデアであり、ビジネスとして具体化をイメージできるという点を評価しました。

  • 吉野 美羽さん

アイデア部門

審査員会特別賞

輝翔館中等教育学校

吉野 美羽

ドローン利用の主流化とスマートデバイス× AIロボット「SORA」

ドローン利用の主流化とスマートデバイスとAIロボットを連携させて活用するシステム「SORA」は、太陽光で稼働する飛行ロボットだ。 全国の配送拠点に太陽光を蓄電し、自発的に充電の減り具合を認知・充電するシステムにすることで、「空」を利用したもっと便利な物流を実現出来ると考える。
審査員会より

福岡県立輝翔館中等教育学校からは、教育の一環として物流の未来を考える機会を設け、学校単位で多くのアイデアをご提供いただきました。 この取り組みへの感謝とともに、中でも秀でた作品を執筆された吉野さんを特別賞として選出いたします。

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